体験提案でインバウンド誘致−秋田

main□出典:The feel of the Samurai|Concierge, Akita

11月20日、秋田県で新しい外国人向け観光Webメディアのプロトタイプ版が公開されました。

秋田観光情報多言語発信サイト「Concierge, Akita(コンシェルジュ秋田)」。

立ち上げたのは、秋田のローカルベンチャーの1つ、トラベルデザイン株式会社(本社:秋田県秋田市、代表取締役社長:須崎 裕)です。

体験提案でインバウンド誘致

DSC4555-11□出典:Traditional cherry blossom bark craft|Concierge, Akita

秋田県の中にも、既に外国人向けのWebサイトは存在します。

また、TripAdviser(トリップアドバーザー)を始め、JapanTravel.comやjapan-guide.comなど、私が短時間でチェックしただけでも、外国人が利用する評価サイトを多数見ることができました。

そんな状況の中で、立ち上がった「Concierge, Akita」。今までの外国人向け観光Webサイトとは、少し違うポジションを取っていくと考えています。

攻めの姿勢でインバウンド誘致

DSC44211-22□出典:The Samurai town in the North|Concierge, Akita

オリンピックに向けて、インバウンド観光(訪日外国人旅行)は更に加速しています。当初、政府は数値目標として「2020年まで、年間2000万人の訪日外客数」を掲げていましたが、5年も前倒しで目標を達成する勢いです。

2015年通年の見通しについて同長官は、不測の事態が起こらなければという前提付きながら「年間では1900万人に届く勢い」としているが、1-8月期の伸びを前年実績に当てはめれば1999万人となり、2020年の政府目標2000万人を前倒し達成する勢いを示している。

□出典:nippon.com

しかし、地方都市の現状はどうでしょう。その市場を獲得できているのは、ほんの一部。秋田県も現状のままの姿勢では、陸の孤島と化し、乗り遅れてしまう可能性が十分にありえます。

DSC7287□出典:Destress yourself with the natural hot spring|Concierge, Akita

地域へ新しいお客様を誘致するためには、これまでのような「待ち」の体制から、地域が主体的にマーケットへ出て行く「攻め」の姿勢が求められています。

□出典:プレスリリース(トラベルデザイン株式会社)

もっと積極的に情報を発信し続け、地域と外国人観光客との接点をいかに構築するかが、1つのポイントとなるはずです。

観光情報を多言語で週2回更新

Webメディアを公開することは、今や誰でもできます。問題は、ユーザーにとって価値の高い情報をアップデートし続ける仕組みを構築できるかどうかです。

「Concierge, Akita」は、週に2回のペース(予定)で情報を更新し、2015年度中に英語に加えて、中国語、タイ語でも情報発信する予定です。

その実現の一端を担うのが、入試倍率10倍という日本トップクラスの人気を誇る、国際教養大学(秋田県秋田市)です。

国際教養大学の学生とつくる、外国人目線の観光サイト

DSC80841□出典:Before it becomes Soba|Concierge, Akita

秋田県の文化や食の情報を外国語で発信するプロセスとして、「Concierge, Akita」は以下の流れで実現しようとしています。

□国際教養大学の日本人学生が紹介
□同大学の留学生にフィードバックを依頼
□修正・改善しながら、情報を発信

国際教養大学は、全ての授業を100%英語で行い、在学中に1年間の留学を義務付けている、日本でも数少ないグローバル人財の輩出を目的とした公立大学です。

これにより、常に一定数の留学生が大学内にいるという環境ができあがっています。留学生の存在、そして、英語でコミュニケーションが可能な日本人学生の存在。これらは、非常に貴重な人財資源です。

トラベルデザイン株式会社の須崎社長も、国際教養大学の卒業生。社会人を経験後に同大学の存在を知り、この人財資源に着目して、起業を前提に入学されたそうです。

国際教養大学との連携により、秋田の魅力を「外国人目線」で発信するプラットフォームを構築しようとしています。

秋田でしかできない体験を外国人旅行者へ提案

DSC7122□出典:The delicious Tempura comes from good water|Concierge, Akita

トラベルデザインは、国際教養大学との連携によって、従来の外国人向け観光サイトがなかなか実現できないコンテンツを生み出しています。それは、「外国人が実際に体験した、秋田県の魅力」です。

現存する外国人向け観光サイトのコンテンツは、大きく3つに分類できるのではないかと考えています。

□紹介型コンテンツ
単に情報を伝えるだけ。誰でも発信可能で価値は低い。

□取材型コンテンツ
誰がか取材した生の情報。貴重な情報だが、外国人が行う場合、記者が現地に定住していない限り更新頻度は低くなる。

□評価型コンテンツ
実際に現地を訪れた外国人観光客によって評価・コメントが投稿され、価値の高い情報が蓄積される。ただし、周知の観光スポットに関する情報が大部分を占めてしまう。

トラベルデザインの本業は、地域密着型観光ツアーの企画・開発。そこで、留学生に対して行ったモニターツアーの体験談を「Concierge, Akita」に掲載していきます。

これにより、取材型と評価型の良い部分である「貴重な生の情報と外国人目線の評価」を取り入れながら、新たな地域の魅力を発掘し、定期的に価値の高い情報を発信することが可能になります。

この点において、「Concierge, Akita」には、新たな価値を生み出していく可能性を感じています。

是非、みなさんもサイトをチェックしてみてください。

Concierge, Akita

関連記事一覧