都市に残された里山
都道府県ごとの森林率(林野面積/総土地面積)を調べてみました。
全国平均は67%で、先進国の中では有数の森林大国のようです。
一方都市部では、東京都36%、神奈川県39%、千葉県31%、埼玉県32%、大阪府31%、愛知県41%と軒並み低い数値です。(林野庁HPより)
市部だけで見ると、横浜市は8.7%、川崎市4.7%、東京23区に至っては0%です。(農林水産省HPより)
ただ横浜の中でも、古くからの里山や農地が残っているところがまだたくさんあります。
農業景観保全と地域の活性化の目的で「ふるさと村」として保全されている地域もあります。
寺家ふるさと村は横浜の北西部に位置し、東京都町田市と神奈川県川崎市に隣接しています。
豊かな里山が残っていますが、すぐ近くには大きな大学や宅地が迫ってきています。
さて、ふるさと村の一番奥まで行くと、東京とは思えないような景色が広がっています。
田んぼの一角で咲き誇っている菖蒲です。
菖蒲は端午の節句とも縁が深い植物ですが、立夏の時期に咲く花です。
葉っぱの形が刀のように見えることや、菖蒲(ショウブ)の音が勝負と同じことから、男子の健やかな成長を願う植物のようです。
ふるさと村では、この時期、すみれが一面に咲いています。
雑木林の中に入っていくと、大木の下に、新たな小さな木が育っていました。
人の生活と密着していた里山。
貴重な里山が残っているこの環境をどのような形で残していくか、これからのまちづくりの課題ですね。