まず、じいちゃん、危ねがら、降りでけれ!
雪下ろしは、危険がいっぱい。それでも、秋田のじいちゃん・ばあちゃんたちは、屋根に登りたくなります。毎年、何人もそれで亡くなっているのです。
過去4年間、雪による事故の死傷者は毎年160人以上。その内の6割が、屋根の雪下ろしの作業中に起きています。
□出典:秋田県広報誌
秋田県の企業が、この問題を何とかしなければいけないと、立ち上がりました。
雪下ろし事故防止で商品開発、タスカルバー
秋田県東成瀬村の高橋土木さんが、屋根の雪下ろしをする際に、命綱を取り付けるための金具「タスカルバー」を開発しました。
そうなんです。落下してしまうじいちゃん・ばあちゃんを含め、普通の人たちは、命綱も無しに屋根に登り、雪下ろし作業をしています。多くの人が、何とも思わず作業してますが、普通に考えたら危ないですよね。
そこで、高橋土木さんは、屋根の頂点付近に固定して使用する、命綱係留金具「タスカルバー」を開発したのです。
雪下ろしの際は、命綱を
上の画像に見える、屋根に取り付けられた金具が「タスカルバー」です。
亜鉛メッキ鋼製で、基本タイプとなる切り妻屋根用は長さ約1メートル。屋根の大きさにもよるが、これまでの施工例では民家一軒当たり3基設置した例が多い。片流れ屋根用のほか、特殊な屋根については専用に設計する。
□出典:さきがけonTheWeb
価格は、基本タイプ3基の設置費・屋根上の測量・工事費を含めて248,000円(税込)。まあまあ、しますね。
秋田県が行っている「安全・安心な雪下ろし支援事業」を活用し、高齢者宅の雪下ろしの安全対策工事費として、助成金が出る場合もあります。これまでの実績は、県南を中心に26軒。
高齢者の安全な雪下ろしを実現し、雪が多い県外にも進出して欲しいですね。