• HOME
  • MACHI LOG
  • 茨城県
  • 大切なのは、継続して発信し続けること。スタディサプリ教育AI研究所の小宮山利恵子さんに学ぶブランディングや起業家精神

大切なのは、継続して発信し続けること。スタディサプリ教育AI研究所の小宮山利恵子さんに学ぶブランディングや起業家精神

第4回茨城県北ローカルベンチャースクールが11月9日、水戸のM-Work(水戸市南町)で開かれました。

ゲストは、東京学芸大学大学院・准教授でスタディサプリ教育AI研究所・所長の小宮山利恵子さん。最終講座は、対話方式で展開しました。

 

継続して、発信し続けることでコミュニティをつくる

ひとり親家庭から大学院への進学。国会議員の秘書を選択し、その後、民間企業に転職という道を歩んできた小宮山さん。

これまでを振り返り「世の中に貢献をしたいという思いがあった。教育を軸としながら、その時々に自分の好きを追求してきた。軸を一本の幹に例えると、枝葉をつけていったら、ちょっと大きな木になった」と、話します。

近著に触れながら「レア力が仕事に繋がるかは自分次第」と言い切ります。「好きを追求すればお金を稼げるという訳ではない。重要なことは、コミュニケーション力とマーケティング力の2つ。

コミュニケーション力がないと、自分が伝えたいことが伝わらないし、相手の思っていることが分からない。マーケティング力がないと、自分がいくら好きなことでもそれに需要があるかどうかの判断ができない。需要がない場合は自分で開拓するくらいの覚悟が必要」と話しました。一方で、「マーケティング力が高すぎると表面ばかりで実質が伴っていないと辛くなってしまう」とも。

運営する「まちづくりGIFT」の齋藤さんは「人が感動・共感するのは、期待値とのギャップ。上から入るとこんなものかと思ってしまう。期待値は、お金と笑顔の両輪が伴わないとうまくいかない」と話します。

 

小宮山さんは、小学4年生から高校生までの5教科18科目と社会人向けの英語学習をオンライン学習サービスとして展開している「スタディサプリ」を挙げ「月額980円でこれほどのクオリティなんだ」というギャップから評価をもらっている、と分析します。

今後について「体験に価値が出てくる。(スタディサプリでは)イベントや探究学習についても提供している。どこで接点を持つかを意識している。これから大切なのはどうファンを作るか」と話し、齋藤さんは「どんなに小さくてもファンを作ること。ファンに熱狂してもらって愛着を持ってもらうこと」と話します。

小宮山さんは「自分の中のコアな軸の部分をどうマネージしていくか。発信しなければ何者か分からない。大切なのは、継続して発信し続けること」と語気を強めます。

小宮山さんと齋藤さんは、メルカリや一粒1000円ライチの話題も交え、「イノベーションは賛否両論」と話します。「やってみないとプラスもマイナスもわからない。やるかやらないか。やらなければ、やっていないのと同じ」とエールを送りました。

 

質疑応答

 

受講生:これから先に、ユーチューバーの需要はあるか?

小宮山:需要はあると思う。今、動画の視聴が増えているが、5Gでまだまだ市場が伸びる。やって損はない。

受講生:好きの掛け算の方法は?

小宮山:何を掛け合わせるか。例えば、ミシンはもう過去のものだが、「ミシンカフェ」としてカフェと掛け合わせることで新しい需要を開拓している例がある。

齋藤:地域らしさを出すことが重要。PDCAをやっていきながら量をこなす。量からしか質に転化しない。

小宮山:失敗したときに、本質的な原因は何かを考えた後は引き摺らないこと。

齋藤:起業をするときに期限を決める。フルスイングする。これをやると、うまくいくか、専門家になるかのどちらか。量から質には絶対に転化する。

小宮山:モヤモヤしているなら、手や体を動かすこと。滞留している時間はない。

齋藤:答えを教えてくださいじゃなくて、君はどうしたいの?というコーチング。

小宮山:自分が何をしたいのかを明確にすることが大切。軸がないと、散漫になってしまう。答えは自分の中にしかない、だから答えを求めない。

 

受講生:心に響いた言葉を発する人や引きつけるメッセージを出す人はいたか?

小宮山:全て肌感覚でやろうとする先輩秘書がいた。適応力、順応力、生きる上でのサバイバル力を鍛えられた。

 

受講生:一番の分岐点は?

小宮山:大学院時の韓国留学。手をあげたら開く道があると知った。叩けば開くドアがある。やろうと思っているという人の9割は実際の行動に移さない。行動してほしい。

受講生:家族(子ども)との関わり方は?

小宮山:自分自身が奨学金など社会から恩恵を受けたことから、それを今度は社会に還元したいという思いがある。それは家族にも常日頃伝えているので、家族の理解を得られて活動できていると思う。家庭の中での対話が大事。

 

受講生:「好き」の見つけ方を知りたい。

小宮山:好きは1つでも良いが、それが2つ、3つに増えてくるとより良い。それ単体だと需要がなくても、3つが重なると人の母数が少なくなり、レアになりやすい。その為には、自分の好きを追求すること。好きの濃淡はあって良いものなので、自分の好きに忠実になってほしい。「自分がハッピーになるもの」、「逆にエネルギーを奪われるもの」をリストアップすることで、「好き」の棚卸しをしてみることを勧める。

齋藤:自分の中の怒り。自分の中で3つタグをつけること。

小宮山:今自分で「好き」が分からない人は、自分の中の潜在的な好きを見つけてみる。できるだけ遠い所に行くような環境を意図的に作り、見つける機会を創っていく。同じ場所にいると、同じ情報しか入ってこない。違う環境には、興味のかけらが散らばっている。アイデアは既存のもの同士の掛け合わせで生まれるが、そのインプットの部分(素材)を新しいもので組み合わせることができるチャンス。

 

前半終了後、各テーブルで自分の考えをアウトプット。気づきのシェアを行いました。

受講生からは「期限をしっかり決めて、行動して知識や経験を得る。遠いところでつなぎ合わせることで新しいものが見つかると気づいた」「レコードの価値の転換の話に共感した」「レコードの価値で、MDを売るなという言葉に、今までいろんなところで、ニーズがない所に手を出しがちなので、そこをキチンと考えてビジネスを作りたい」といった声が上がりました。

小宮山さんは「最初から100%を目指さなくていい。試行錯誤しながら磨いていけばいい」とアドバイスを送りました。

続いて、まちづくりGIFTのスタッフで、11月に起業した稲田佑太朗さんのプレゼンテーションの審査と質疑応答を行いました。

受講生は審査となり、批評を通して、プレゼンテーションの審査員の視点やスライドの作り方を学びました。

 

11月30日には、第5回講座「ソーシャルビジネスを学ぶ!」と最終発表となるビジネスプレゼンテーションが開催されます

9月からの3カ月間、切磋琢磨しながら自分のビジネスと向き合ってきた受講生の発表が今から楽しみです。

 

関連記事一覧