53%がテレワークで働いてみたいと希望。神山町で、体験する旅する働き方


「働き方改革」が話題になっています。2018年1月から始まった国会でも、安倍首相による「働き方改革国会」という位置づけが強調され、「同一労働同一賃金」など、関連法案の審議が予定されています。

働き方改革は、国の制度・ルール作りとしてでなく、大手企業から中小企業までの大きな関心の対象となっており、少子高齢化による労働人口の減少や、グローバル化による市場の変化に関連し、いかに社会の構造変化を踏まえながら、生産性の向上に取り組むかが試行錯誤されています。

働き方改革で注目のテレワーク

働き方改革において注目されている1つの制度が、テレワークです。テレワークとは、ICT(情報通信技術)を活用した、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方を意味し、在宅勤務や、サテライトオフィス勤務、モバイルワークなどを指す言葉です。

従来、テレワークは育児や介護等を行なう従業員の福利厚生という面が強いものでしたが、近年では、業務の効率化や生産性の向上などを目的とし、働き方改革の一環として注目を集めています。

一方で制度として導入している企業は、全体の5%前後となっており、関心が高まる一方で制度としてはまだまだ定着していないのが現実です。

またテレワーク未経験者の53%が「テレワークで働いてみたい」と回答していることから、通勤時間の短縮への希望や、業務の効率化が期待されていることがわかります。

仕事を持ち運ぶ暮らし方。WEEK神山

対岸から臨むWEEK神山

在宅勤務でもなく、サテライトオフィス勤務でもなく、モバイルワークでもない、そんなテレワークの働き方も注目されています。それが、滞在型の仕事スタイルです。

サテライトオフィスの誘致や、アートインレジデンスなど、数多くの先進的な事例でまちづくりを行い、地方創生のモデルのひとつとなっている徳島県神山町で、体験できるのが「仕事を持ち運ぶような暮らし方」です。

拠点となるのは、2015年7月に誕生したWEEK神山です。

いつもの仕事を、ちがう場所で

WEEK神山は、神山町の鮎喰川のほとりにたつ宿泊施設で、築70年の古民家を改装したフロント兼食堂と、木造の宿泊棟からなる施設です。

コンセプトに、「いつもの仕事を、ちがう場所で」を掲げ、観光のためではなく、働くための施設となっています。今の暮らしの延長線上で、普通に暮らしているけれど場所だけが違う。そんな環境で、1週間くらい滞在してみる。そんな思いを形にした宿になっています。

全8室、24名が宿泊できる宿泊棟は、すべての部屋から川を見下ろすことができ、大きな窓からたっぷり日光が入ってきます。

当然、各部屋に電源設備や、Wi-Fiも完備されており、何らストレスを感じることなく、仕事をすることができます。

道を挟んだ隣には、コワーキングスペースがあり、気分を変えて仕事をしたい、神山町で働く人と交流したいとなれば、すぐに利用できるような環境もあります。

外国人も多く集うコワーキングスペース

暮らしの中に仕事がある環境

仕事が一段落ついたら、外に出てみましょう。神山町の豊かな自然が育んだ景色が広がります。

WEEK神山のほど近くには、「カラオケ鳥居」という、スピーカーだけで作られた鳥居も。神山に滞在したアーティストの作品の一環で、実際に音を流すこともできます。

神山の人々が、畑を耕していたり、軒先でくつろいでいたりする姿を見ながら歩いていると、仕事と生活が本来はひとつに繋がったものであることを思い出します。

食事が提供される古民家を改装した食堂も立派。ずっとくつろいでしまう居心地の良さがあります。

変わらないことがリスクになる時代

WEEK神山の誕生の背景は、神山町はサテライトオフィスの視察など、県外からの視察は増えた一方で、日帰り等が多く、実際に「神山で働く」ということが体験されないということが課題であったといいます。

そこでWEEK神山という滞在しながら仕事ができる環境を用意し、ここでの暮らしながら働けるようにしたのだとか。

実際に、WEEK神山に滞在しながら仕事をすると、思いがけず普通に仕事できてしまうことに驚くのではないでしょうか。

いまや時代は、不確実性の時代と言われ、これまでのルールや規範が必ずしも通用しなくなっているとされています。このような環境の中にあり、従来と変わらないということはリスクであること以外の何者でもないのではないでしょうか。

しかしそれは、いきなり急激な変化をしようということを意味していません。少しずつ変化を取り入れながら、ゆるやかに変化していく。ゆるやかだからこそ、社会の変化にも対応しながら、変わり続けることができるでしょう。

大事なのは、硬直せず、変わり続けられるかどうかであるということが、神山町に滞在し、自然が刻々と変化するのを感じながら働くことで、より一層大事なことだと感じられるはずです。

参考文献:「テレワーク」実態調査(エン・ジャパン株式会社)

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