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「江戸型染めの作り手と語る新商品開発会議」当日こぼれ話 | 東京都

「江戸型染めの作り手と語る新商品開発会議」当日こぼれ話 | 東京都

    CATEGORY: AREA:東京都

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先日、10月9日に六本木にて開催された「江戸型染めの作り手と語る新商品開発会議」。当日の様子はこちらにUPしていますが、ここでは当日の大野さんのお話と、参加した皆さんから出たいくつかのアイデアをご紹介します!

大野さんのお話より~紋様の意味~

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大野さんからお話しいただいた中で、参加者の方々の反応が大きかったのはこのお守り袋の「紋様の意味」の話。古来日本では、ひとつひとつの紋様に意味があることは周知されていました。紋様を身にまとうことはすなわち、それぞれの願いや想いを身にまとうことだったそうです。大野さんに教えていただいた紋様の意味を、ここでもいくつかご紹介します。

(1) 柿

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このかわいい柿の柄、いかにも「秋」という感じで、今の季節にもピッタリです。柿はもともと「嘉来」=「喜び来る」という語呂合わせで、大変おめでたい柄とされていたそうです。柿の柄を持って、この秋、福を招くのはいかがでしょう?

(2) うさぎ

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愛らしさから女性に大人気というこのうさぎ柄ですが、実は出世につながる柄。ぴょんぴょんと跳ねる姿から、飛躍の象徴とされてきたそうです。また、うさぎはもともと下り坂よりも上り坂が得意な動物なので、逆境に強いという意味も込められているそうです。

(3) 蛇の目

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なんだかおしゃれ感漂う円が描かれたこのデザイン。この円は実は「蛇の目」だそうです。神様の動物である神聖な生き物「蛇」。その目には厄除けの力があるそうです。厄年に備えて贈ると喜ばれるかもしれませんね。

紋様がこんな素敵な意味を持つなんて知らなかった!というのが大半の方の反応でしたが、その一方で普段から和服を着るなど、所謂「日本文化」に慣れ親しんでいる方からは「そんなことで皆が驚くなんて」というお声も聞かれました。私たち、日本人が、「日本文化」に馴染みがなくなっているのかもしれません。個人的にはこの「守袋」をきっかけに、周囲の人々にも改めて古来日本人の想いや床しさを伝えていきたいと思いました。

参加者の方と検討した新商品アイデア

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「つなぐ」「伝える」をキーワードに、参加者の皆さんとのディスカッションを通して、いくつかの新商品アイデアが生まれました。

「想いを伝える」という意味で、新生児誕生のお祝いとしてプレゼントできる「おくるみ」。お子さんの自由研究などにも使える「型染めキット」。また、ポンピン堂さんの素晴らしい資産である江戸型染めの型紙展示会などが提案され、大野さんご夫妻からコメントをいただきました。皆で考える新商品。普段の「あったらいいな」という気持ちがあふれ、いつまでも話が尽きない時間になりました。

ご参加くださった皆様とのご縁を大切に、これからも引き続きイベントを開催してまいります。日本文化や伝統工芸、地域復興に興味をお持ちの皆様、是非お気軽に遊びにいらしてくださいね。