カフェの一角にあるかわいいデザインの小物がたくさん陳列されている棚。これらには、社会に貢献したいという人たちの様々な想いが込められています。
楽しくワクワクする小物があふれるディスプレイ
カフェ”Foodforthought”の店内には入り口に棚があり、そこにはかわいいデザインの小物がたくさん陳列されています。観ているだけでも楽しくワクワクしますが、これらはすべて販売されています。これらの商品は、SE-Forumに参加している社会起業家たちが企画した、優れた技術を持ちながらもマーケットを獲得できない、貧困にあえぐタイやインドネシアなどの国の人々や障害者の方と若手デザイナーたちが協力して、社会から求められるような商品をデザインして作って売る、というプロジェクト。このプロジェクトに賛同する”Foodforthought”が店内の一部を提供しています。これによって貧困層の人々も収入が得られ、また新たな商品を開発、販売し、それがまた社会に役立つというサイクルが生まれています。
社会に利益をもたらすものを見つけ出す。
寄付や援助といった一時的な救済だけでは、その貧困等から逃れることはできません。継続的なサイクルを構築することが大切です。「まずはギャップを認めることから始まります。そして、そこからどう社会に利益を還元していくかを考えています。」とこのプロジェクトに参加するBenjamin Limさんは言います。マーケティングをしっかり行い、社会に必要なものや売れるものを見つけ出し、それを作ってもらい、商品を売って利益を得ます。こうした仕組みづくりによって社会全体に利益が生まれる、といった構図になります。単に貧困やdisabilityの人を助けるでなく、彼が作ったものを売ることでどれだけ社会に利益をもたらすかが大事で、社会にメリットがあるものを作っていくのです。
「地域に貢献したい、社会に貢献したい、と思う人を増やしたい。」
Limさんが、このプロジェクトへの参加した理由は、マーケティングの知識と経験があるので、その強みを活かして社会への貢献がしたいという想いからだそうです。自分の強みは何なのか、得意なことは何なのかをしっかり理解すること。そのうえで、それをどう社会に活かしていくかを考えた結果の活動なのです。背伸びをすることなく、できることからの社会貢献を実践されているのです。無理に何かを作りだすのではなく、現状を見極めること。そこから問題を解決する行動が見えてくるのです。「私はこの活動を通して、地域に貢献したい、社会に貢献したい、と思う人を増やしていければと思います。」とLimさんは言います。一人の小さな行動でも、それが広がれば大きなうねりとなるのです。まずは行動することが大切です。