地方では、地域発のベンチャー・行政・大学・他地域の企業が連携し、地域の課題を解決しようという取り組みが様々な形で行われている。
単に地域の起業家を輩出・育成するだけではなく、新たな出会いによって生まれる”地域外からの刺激や気付き”は、イノベーションを起こす上で重要なファクターになり得る。
そのような刺激や気付きを生み出すためには、多様な人が交わり、意見を交換し、新たなビジネスの種が芽生えるための「場」の存在が必要だ。
コミュニティをつくるコワーキングスペース「enspace」
2018年6月、宮城県仙台市に7階建てビル1棟をリノベーションした、国内最大級のコワーキングスペース「enspace」が誕生した。
先日、この新たな挑戦をスタートした株式会社エンライズコーポレーション 代表取締役の吾郷克洋さんへのインタビューを行い、この事業にかける想いとビジョンを伺った。
その後、目標額の149%となる支援金3,737,000円を集め、クラウドファンディングを達成し、グランドオープンを迎えた。
オープニングパーティに150人が参加
本日行われたオープニングパーティには、150人が集結。仙台だけでなく、東京を中心に県外からも「enspace」を応援する人や入居する企業のスタッフ・代表などが50名ほど参加した。
セレモニー開始前から、様々な交流が会場の至る所で行われていた。既に、地域の中と外の人たちが出会い、新たな刺激と気付きが生まれ始めている。
仙台から新たなイノベーションを生み出す
セレモニーでは、代表の吾郷さんが、これまでの経緯と「enspace」への想いを語った。
仙台の人たちと出会い、2年かけてオープンを迎え、ここから新たなイノベーションが生まれることへの大きな期待と、多様な人たちと共にそれを生み出す場づくりを実現していくという想いが感じられた。
鏡開きは、地元の酒蔵である「一の蔵」さんの大吟醸で行われた。会場の希望者にお酒が振る舞わられ、参加者全員で新たなチャレンジのスタートを祝った。
多くの想いと熱が集まる場
セレモニーの第2部では、「enspace」の建築デザイナーを務めた、株式会社 4D GROUNDWORK 代表取締役 CEOの塚本光輝さんが、これまでの経緯と場に込めた想いを語ってくれた。
最初の1年は、吾郷さんと共に全国・海外のコワーキングスペースを訪れたという。そして、様々な困難を乗り越え、地元の建築業者さんと協力し、この場を完成させたことを伝えてくれた。
また、後半では、既に県外から入居を決めた企業の方も登壇し、「enspace」への想いや利用方法などを伝えてくれた。既に仙台での人財採用に成功され、これから販路拡大の拠点として活用されるそうだ。
既に、多くの人の想いと熱が、「enspace」には集まり始めている。フリーデスク会員として入居する私自身も、新たな出会いやイノベーションの可能性にワクワクしている。
地域の外と中の人が交わり、そこで生まれる出会いと刺激によって、地域課題を解決するビジネスが生まれる。支店経済と言われる仙台で、新たなチャレンジがスタートした。
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