茨城県県北、縦に長くつらなるこの地域には、多くのローカルベンチャーの実践者が点在している。
茨城県が主催する県北の地域ビジネス創出講座に携わらさせていただいて、これほどやる気と才能に満ちあふれている人達が集まっていることに驚いたほどだ。
その過程で、講座の卒業生の一人の和田さんが、月刊ソトコトのローカルキャリアの実践者として紹介された。
僕自身、和田さんには、ソトコトの指出さんを紹介したり、一緒に講座を開催したり、それ以外は特段応援できなかったが、今日は、その裏話をかいてみたいと思う。
事業計画に0が一つ足りませんよ
和田さんとの出会いは、昨年開催された茨城県北ビジネスプランコンテスト。僕は審査員として参加したのだが、和田さんのプランは、地元日立市のコーヒーに特化しているということもあり、光るものがあった。
一方で、和田さんに事業計画書のスケールが小さいとアドバイスした。日立は、家電メーカーのHITACHIがあり、いわば世界ブランド。この日立コーヒーをブランド化して、全国そして訪日外国人をふくめた世界中の人に販売することがあれば、1億円を超えるビジネスになると思ったからだ。
しかし和田さんの当時のプランは、現実的だった。そこをアドバイスしたわけだが、起業家とって大きなビジョンをえがいで、現実的に活動することも大事。
僕は、彼の壮大なビジョンを見抜けてなかったかもしれない。
後から和田さんに聞いた所、批評(批判ではなく)をされて、ものすごく悔しかったという
ナニクソ精神がローカルキャリアを伸ばす
元々負けず嫌いもあるそうだが、いきなりあらわれた、地域なんとかプロデューサーが、ほとんど話したこともないのに、好き勝手言われていい気分なわけがない。
しかし、この後の、和田さんの活動が本当に素晴らしい。コンペの後も、フォローアップ講座に参加してもらったり、一緒に登壇したり、と接する機会が多かった
ローカルキャリアで大切なポイントは、壁にぶつ当たった時にどう動くか?
最終コンペの後、和田さんは、クラウドファンディングに挑戦し、目標 600,000円を遥かに超える113万5000円(189%)達成。
日立市に店舗のオープン、茨城県北ビジネスプランコンテストのフォローアップ、その他茨城県で開催されているイベントや催事に積極的に参加して活動の枠をひろげてきた。
もともと兼ね揃えていた行動力。もしあそこで、腐っていたら、こんな行動にはなってなかったかもしれない。ナニクソ!と思って這い上がるところにイノベーティブな事を起こす源泉があるんだなぁと僕自身勉強になった
ソトコト掲載のきっかけは、一瞬
和田さんに聞くと、今回の月刊ソトコトの掲載のきっかけは、本当に一瞬の出来事だったらしい。
県北ビジネスプランコンテストの会場で、受賞者としてブースを出していたときに、指出さんと名刺を交換したことがきっかけだったそうだ。
和田さんが、今回の掲載の理由を指出さんに聞いたところ
「和田さんのような人を全国に増やしたいから」
だそうだ。僕も和田さんのような、壁にぶちあたってもそれを栄養にして、成長していくローカルベンチャーの担い手が増えてくるといいなぁと思う。
それにしても和田さんの可能性を一瞬で見抜いた指出さん、やっぱすげえ笑
地方は、チャンス。みている人はみている。
今回の一連の流れをみて、思ったことは、やはり地方はチャンスに満ちあふれているということだ。
SNSが普及して時間と場所のデメリットはどんどんなくなってきている。
和田さんのように、ビジコンでボロカスいわれても、努力をおこたらなければ、全国紙で特集組まれる機会もあるのだ。
最後に、和田さんとは、これから日本を一緒に盛り上げていこう!とメッセージを交わした。
またひとりローカルイノベーターが誕生し、地域を幸せにしていく。こんな未来がどんどん広がっていくといいなぁ