PR for 宮崎市『夢。創造』協議会事務局
宮崎で今のシリコンバレーの話を聞く貴重な機会に、IT企業にお勤めの方や公務員などさまざまな方が集まりました。パソコンを開いてメモを取りながら聴講する受講生も多く、意気込みが伝わります。
講師の大木美代子さんは、シリコンバレーを拠点にビジネス開発の分野で幅広く活躍中。インターネット黎明期に「すごいことが起きている」と、東京の会社を辞めて、単身、シリコンバレーに飛び込んだといいます。
「トラブルがあった時は、そこから新しいこと学べると思うようにしている。」というお話に、柔らかな印象からは想像できないたくましさを感じました。
今、シリコンバレーで起きていること
会場にも、シリコンバレーに行ったことがある方が2名いらっしゃいました。シリコンバレーは、新しく生まれる技術やスタートアップが多く、変化が激しい場所。新陳代謝はアメリカの成長の源泉となっています。
そして現在は、IT企業以外の研究所が増えているといいます。例えば、自動車業界。電気自動車の開発が進む中、ドイツも日本の企業も、ほとんどシリコンバレーに研究拠点を設けています。
今、競争相手はテスラ、Apple、Google。自動運転など、まさしくイノベーションの真っただ中にあるわけです。Google、Apple、amazonなどの大手は、ハード、ソフト、ネットワークすべてを作り、会社はどんどん拡大しています。
ただ、大手がさらに拡大する現状は、スタートアップにとっては面白くない状況になりつつあるということです。
製造業からサービス業へ
日本は、モノづくりだけをしていてはダメ。
Fitbitというリストバンドは、歩数や血圧、心拍数など、日々、集められる個人のデータから、健康な生活を支えるという商品です。モノを製造するだけでなく、どんなサービスが可能なのかが求められているのです。
では、日本に残されたチャンスは何なのでしょうか?
世界では今、人工知能とIoTという波が起きています。ただ、ハードとソフトをうまく稼働させるのは難しく、まだまだ試行錯誤が続いています。そこに日本企業が入り込めるチャンスがあるといいます。
世界の大きな流れのほかにも、中国の特許申請数の高さ、ドバイやインドのビジネスプロデュ―ス力についてといった話が続きました。世界がこれからどう変わっていくのか。大木さんの話を聞きながら、それぞれが未来を思い描いているようでした。
世界市場に向け、どう訴求していくか
新しい技術、製品を世界に発信する。数十年もすれば、AIを通じて、言葉という障壁のない世の中がやってくれば、世界への発信はぐっと身近になりそうです。
大木さんは、製品の世界発信に向けて考えておくべきことを5つ挙げました。
素材の良さに頼り切らない
認知度を高める戦略を持とう。自社製品、競合相手を知る、市場を知る
現地でのユーザーテストや出身者へのヒアリングが必要。市場ありきで考える
市場によって製品を柔軟に迅速に変えていく。頭と道具は使いよう
新しいITツールをどんどん試す。発信力の重要性
受け手の文化を考慮したコンテンツ作りを。
宮崎から世界へ
先述したように、海外進出はどこからでも気軽にできるようになります。インターネットの向こうのお客さんとやり取りし、リアルに想像することも、今よりもっと簡単にできるようになるのです。
シリコンバレーでもニューヨークでもドバイでも、ビジネスをやろうと思ったら、すぐに始めることができます。
「まず、やってみること。」
その言葉に励まされます。やることでしか見えてこないことが、確かにあります。
「世界の市場に参入することを、恐れ過ぎず、かつ甘く見ない。」
あまりに違いすぎるからといって未知のものをむやみに避ける必要はないですが、同時に行き当たりばったりになってもいけません。また、相手に敬意を表しながら、伝えたいことはしっかり伝える。どの仕事においても大切な信念となりそうです。
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講師の企業紹介
寄稿:川越 祐子