PR for 地域を変えるビジネス創造講座
地方での仕事を考える上で、「ソーシャルビジネス」という言葉を聞く機会が増えてきました。ソーシャルビジネスとは、ビジネスの力で社会課題の解決を目指す手段です。
東京で開催されている「地域を変えるビジネス創造講座」において、「ソーシャルビジネスのつくり方」と題したテーマで、2時間の講義が行われました。
自分の原点を見つける方法
講師を務めるのは、ソーシャルマネージメント合同会社の岡本拓也さんです。2011年から全国のソーシャルビジネスを志す人々をサポートしてきている、いわばソーシャルビジネスのプロフェッショナル。
岡本さんが強調するのは、「なぜ」の深掘り。なぜここにいるのか、なぜこうしようと思うのかを、まずは個人で、そしてその「なぜ」をシェアすることから、講義は始まりました。
Simon Sinek ゴールデンサークルから学ぶ
改めて、「なぜ」を問われると戸惑いませんか。この「なぜ」という質問は、思っている以上に、普段考えていないことかもしれません。
例えば、あなたが今ご飯を食べているとすると、何をやっているかは明確ですよね。「ご飯を食べている」です。では、どのように食べているでしょうか。箸を使って、お皿にもってなど、これもわかりやすい。しかしなぜ食べているでしょうか。お腹が空いたから。生きるために必要だから。日本の食文化を支えたいから、と答える人もいるかもしれません。
この一見答えづらい「なぜ」こそが、最も重要な問いなんです。
それが、自分自身の行動に一貫性をもたらし、原点となって存在するポイントです。
問題の構造を理解し、レバレッジポイントを見つけるには?
なぜやるのかが明らかになれば、次はビジネスモデルをつくっていけます。ソーシャルビジネスを考える場合は、解決したい課題を明らかにすることから始めます。
表面的な情報に惑わされるのではなく、問題を構造として把握し、何をどのように解決すれば良いかを考えていきます。岡本さんは、「セオリー・オブ・チェンジ」という方法を紹介します。
「セオリー・オブ・チェンジ」とは、問題の構造を理解し、改善するポイントを見つけ、その課題解決に集中することで、問題をおこす社会の仕組みそのものを変えるという方法です。
考える機会と時間を作るから、始められる
岡本さんの講義を聞きながら、立ち止まって考える時間の大切さこそ、実は大事なのかもしれないと思います。それは何も、長期間にわたる自分探しの時間とかではなくて、短い時間でも良いから、「なぜやっているのか」「なぜやりたいのか」を、自分自身で考え、納得する答を持ち続けることが大事なのではないかということです。
毎日やることに大きな変化はないかもしれません。しかしそれと、ただ同じことが毎日繰り返されるということは同義ではないでしょう。
毎日自分の原点を確認し、「なぜ」から行動していると、やり方ややることが変わってくるかもしれません。
誰もが社会課題を解決するソーシャルビジネスの担い手になろうということではなくて、自分自身が、自分自身の行動の当事者であり続けるために、原点を問い続けることが大事なのではないでしょうか。