ロボットや人工知能(AI)の進化、政府による「働き方改革」の推進など、時代の変化の中で多様な働き方が拡大しつつある。
このような時代において、自分らしく生きるために私たちは何をするべきだろうか?
前編に続き、「働き方改革」と題して、全国で人財育成・地域ブランディングに取り組む、地域プロデューサーの齋藤潤一氏にお話を聞いていく。
ワクワクの源泉を探す旅にでよう
――
「迷いながらでも行動を続けることが大事」と言うお話がありました。
悩んでいるだけではダメなんですね。
悩んでいるだけではダメなんですね。
齋藤
何か悩んでいると行動って止まっちゃいますよね。それで言うと、これまでの色々な経験から、ワクワクする感情は大事かなあと思っています。
やっぱり、楽しいなと思うことをやったほうが良いと思います。
――
「楽しい」は大事ですか?
齋藤
楽しくないと続かないと思いますね。僕で言うと小さい頃から新しいゲームを作るとか、新しい遊びを作るとかが楽しくて。
例えば、ドッチボールしても、普通にドッチボールするのではなくて、何か違うようなアイディアをひねったり、着想したりすることが大好きでした。
――
それが今に繋がっているんですね。
齋藤
はい、その上で僕はデザインが好きで、自由さやデザインの未来に向けて動くエネルギーが好きだったので、僕の強みはその着想とデザインで伝えるっていうことだと思ったんです。
ワクワクの中を突き進め
*能登国際芸術祭の作品の一つ
――
ワクワクの原点を見つけることが大事なんですね。
齋藤
僕は、それが小さい頃から、もっと言うと生まれつき好きだったので、やっぱりそのワクワクっていうのが原点になっています。
迷ってる人たちには、もうワクワクすることやっちゃえと言いたいですね。
――
悩んだり、言い訳したりせずに、まずはやってみようと。
齋藤
そうですね。どっか旅行行きたかったら行ったらいいし、お金ないならバイトすればいいし、借金してでもいいから行っちゃえ!ていうのは言いたいですね。
行動して、必ず掘り下げる
――
楽しいことをやって終わりでは、ダメだと言う話もありました。
齋藤
そうです。だから、ここでポイントは、ワクワクしてることをただやってるだけではなくて、そこもロジカルシンキングで、「なぜ・なぜ・なぜ」なんですよ。
――
なぜを繰り返して、掘り下げるということですね?
齋藤
なぜ、ワクワクするのか、そのワクワクの源泉は何なのか、ワクワクが起きている原体験は何なのか、それを自分の中でしっかり探り出すって事が、ものすごく重要だと思いますね。
使命を仕事にして生きる
――
行動した上で、きちんと掘り下げることが大切ですね。
齋藤
そうしないといつまでたっても、ワクワクして楽しいことだけやって生きていればいいじゃんみたいなふうになってしまいます。
その仕事を自分の使命として捉えていきたい人は、そこで、ワクワクの源泉って何だろうって考えると仕事がもっと楽しくなると思うんです。
――
これからの時代、自分のワクワクや使命を仕事と関連付けることは大切でしょうか?
齋藤
これから、ロボットが仕事を奪っていく時代が来るかもしれないけれど、もう仕事っていうのは、なくならないだろうと思います。
人間は、社会との接点を求めるものだから、自分のワクワクの源泉は何なのか、この仕事の使命は何なのかっていうところをしっかりするっていうのは大事なんじゃないかなと思います。
ワクワクを研ぎ澄ませ
――
自分の中のワクワクに、使命を見つけるヒントがあるんですね。
齋藤
使命っていうのは、もう自分の心の中にあって、やりたい仕事っていうのは常に自分の心の中にあるんだと思います。
それを見つけるためには行動しかなくて、その行動のスタートは、まず自分がワクワクすることをやることです。
――
自分の中にあるワクワクをどのように研ぎ澄ましていけば良いのでしょうか?
齋藤
ワクワクして楽しかった!で終わっちゃうと「消費」になっちゃうので、それを「投資」に変えるには、なんでワクワクしてるんだろうという要因を3つ考えてみて、また行動する。
そして、また何でワクワクするんだろうっていうことを考えてくと、どんどん研ぎ澄まされていくと思います。
――
その結果として、自分らしい働き方が見えてくるのでしょうか?
齋藤
そうですね。その先に、楽しく働ける仕事っていうのが見つかると思うし、それさえできていれば、AIやロボットがどんなに進化しても、楽しいと思えることっていうのを確信持って言えると思います。
ワクワクの先にある幸せ
――
楽しいと言えることが、強さになるんですね。
齋藤
その強さこそが、ロボットやAIやビックデータなどが敵わない、感情を揺さぶるものだと思います。
そういうやりたい仕事っていうものが見つかれば、幸福なんじゃないかと思いますね。
「心を揺さぶる仕事に出会い、楽しむ。」
“働き方改革”は、そんな個々の行動と思考によって、真に実現される。
あなたは、そんな仕事に出会い、楽しんでいますか?