有機農業発祥の地として知られている宮崎県綾町。時代の先を見据え、農業の未来を開いた地域から、また農業の将来に関わる取り組みがスタートしようとしています。
それは、「B級品」販路開拓です。
B級品とは、規格外の野菜を指し、現在の流通の仕組みでは、規定されたサイズより大きかったり小さかったりするものは、扱われることがありません。
B級品の販路がないことが課題
自然を相手に営む農業ですから、当然ながら思い通りにいくとは限りません。
例えば、慣行栽培と呼ばれる農薬等を用いた一般的な栽培方法であれば、ある程度は規格通りに収穫できるものが、有機農業になった途端に、約3割もの規格外品が生じていると言われています。
野菜は出来上がるまでわからないため、せっかく丹精を込めてつくったにも関わらず、結果的にB級品が増えてしまい、農家さんの収入を圧迫する原因となっています。
それが続いてしまうと、最悪のケースでは農家を続けたくても続けられなくなる状況になってしまいます。
消費者が選べる仕組みがあれば、販売できる
「規格に沿ったA級品と、規格外のB級品を、消費者自身が選べるようにすれば良い」と語るのは、宮崎県綾町で農家さんの販路開拓や、ブランディングなどをサポートする活動を行っている梶山剛さんです。
かたちが多少悪くても、安心安全の有機農業で作られた野菜を買いたいという人もいるはずです。B級品であれば、高いと思われている有機野菜であっても手軽に買えるはず。その結果、農家さんはB級品でも収益を上げることができ、私たち消費者は、手軽に有機野菜を食べられるようになるというわけです。
クラウドファンディングで仕組み作りのための費用を募集中
ありそうでなかった農家の課題を解決する取り組みとして注目されるB級品の販売は、その仕組みづくりの費用をクラウドファンディングで募集しています。
梶山さんはその思いを、以下のようにまとめます。
B級品は、「わけあり野菜」などという言い方で販売されることがありますが、価値を十分に伝えられていません。農家さんも、自分がつくった野菜に誇りをもって販売できることが重要だと考えています。
そして、ひとりでも多くの方に、綾町産の野菜の魅力を知っていただき、全国の同じ課題を抱える方々に、取り組みとして広まっていけばと願っています。
クラウドファンディングのお返しはB級品の詰め合わせ
クラウドファンディングの返礼品は、B級品野菜の詰め合わせ。綾町産の野菜の魅力を知って、農家さんを支援できる仕組みとなっています。
詳細は、こちらからご覧ください。