2015年10月、山形県朝日町に新しい道の駅「あさひまち りんごの森」が開業しました。
朝日町の四季折々の農作物や、加工品が販売されています。
山形県の田舎町にあるにも関わらず、10月1日のオープン時には4500人が詰めかけ、お店に人が入りきらない程だったといいます。
その勢いは衰えず、2015年12月末までに売上1億円を達成しました。
数多くのファンを集める秘密を、「りんごの森」の工藤夏穂さんに伺いました。
1番の売れ筋はリンゴ!
リンゴのシーズンに開業したので、売れ筋は朝日町の特産品でもあるリンゴです。
ここで買って、全国に配送されるという方が多かったですね。
1日で200件の発送や、個人で最高20箱購入される方もいらっしゃいました。
しかし実は、「リンゴだけじゃない」が、りんごの森のコンセプトなんです。
加工場も備えて「ここだけ」の商品を置く
リンゴの加工に力を入れています。
「引力バーガー」と名付けた朝日町産のリンゴを食べて育った「にゅー豚(とん)」を使ったハンバーガーが人気だったり、生搾りリンゴジュースがあります。
「引力カレー」と題して、地元企業と協業し、リンゴを使用したカレーを開発したりもしています。
随所に「地元に愛されるこだわり」をつくる
道の駅は、外から来るお客様をメインに考えがちですが、大型バスも通らないような場所にあるので、地元の人にも愛されないといけないと考えて運営しています。
例えば、「野菜詰め放題」を実施したり、毎月7日には、宮城県から魚介類を販売するなど、地域の方に喜んでいただける施策も行っています。
1番の売れ筋商品が季節によるものだからこそ、時期によって誰に届けるのかを戦略的に決めています。
トイレにとことんこだわる
女子トイレに特にこだわっています。
個室ごとにネームプレートが設置してあり、リンゴの品種の名前が入っています。
いつも清潔にしていることはもちろん、鏡の前の照明も通常よりも明るくし、美肌効果を高めています。
なぜなら、道の駅に立ち寄る理由で、トイレに行くためという理由が多いからです。
どうせ行くなら朝日町のりんごの森に行きたいと思ってくれる人を増やすことを目指しています。
常に変化する道の駅を目指して
10月にオープンした後、りんごの森のファンが増えているのが現状だと思います。
「ここのリンゴが美味しいんだ」ということで定着してくれるお客さんを増やしていきたいです。
そしてファンの方が来てくれた時に、「前とここが変わったね」と言ってもらえるように、常に変化を感じられる道の駅にしていきたいと考えています。