「これ、本当に俺のやりたいことかな?」
私は、高千穂で育ち、高校卒業後は、かねてから憧れていた“目の前のお客さんを幸せにする”料理人を目指すべく、大阪の専門学校に入りました。
専門学校を卒業し、東京で働いている時に、日々仕事をこなす中で、「これ、本当に俺のやりたいことかな?」「もっと直接的に社会に貢献する仕事がしたい」と悩んでいました。
そんな時、祖母が亡くなり、実家に帰る事がありました。専門学校の費用は、とても高額だったので、途中で辞めるのは、親に申し訳ない気持ちがあったのですが、両親の「帰っておいで」という言葉で、「故郷高千穂のために、仕事がしたい」という思いから、決心をしました。
100年前に途絶えた夜神楽
高千穂にUターンした後は、高千穂の地域を勉強するため観光ホテルで働きました。
その他にも、地元の消防団活動や、自治体の活動などを通じて、この街を、ハードではなく、ソフト面、すなわち、中身から変えていきたい気持ちが芽生え、行動を続けました。
その過程で、自然と、自分の地域で100年前に途絶えた伝統文化“夜神楽”に注目し、この夜神楽復活を通じて、もう一度、地域の絆を取り戻せるのではないか?と考え始めたのです。。
地域の人の協力が無いところから開始した
最初、地域の人達からは、理解が得られませんでした。夜神楽を開催するには、地域の人達の連携と協力が必須です。例えば、イベント開催の費用、食事、交通整理、たくさんの人が来た時の、地元の理解などです。
一度、途絶えた地域のつながりを、再度結束する事は、とても大変でした。
地元の年配の方々に理解してもらうためにも「わかりやすさ」を重視し、口で伝えるのではなく、イベントを開催したり、来られない人には、1つずつ説明にいくなどして、実際に行動をして、呼びかけました。
「お前がやるなら、協力する」
その結果、行動する姿勢を評価していただき、「お前がやるなら、協力する」、「ワケモン(宮崎の方言でワカモノ)でも頑張っているんだから、街をみんなで元気にしよう。」といってくれる人が増えてきました。
まず、地域の人を動かすには、まず自分が動く。そして、自分の想いをわかりやすく伝えていくことが大切である事を学びました。
夜神楽復活に向けて挑戦
実際に話しをしてみると、地域の人達も、夜神楽への思いがありそれが顕在化してきている事がわかりました。
地元の人の中には、夜神楽をみたことがない人もいます。そんな人達も含めて、もう1度、地元の文化を知り、素晴らしいと思って欲しいです。
すでに離れた人には、楽しい集落とおもって、返ってきて欲しい。そして、子供を産んで、伝統をつないでいく仲間になると嬉しいです。
夜神楽を純粋に楽しんで欲しい!
私は、神楽をお金儲けの道具にするのではなく、観光客の方々にも、純粋に楽しんで欲しいと思っています。高千穂にいらっしゃるところは、是非、私に直接ご連絡ください。
高千穂の人達は、意外と引っ込み思案な所もあるのですが、話しかけると、実は、話好きなんです!方言丸出しで色々教えてくれますよ。だから、夜神楽に来たときは、積極的に、地元の方々に話しかけてくださいね!
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