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20年前から農業×ITに挑戦、若い世代にアグリテックを伝授するパイオニア – ローカルベンチャー特集

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宮崎県の中央部に位置する人口約17,000人のまち、新富町。広大な農地を有し、米・ピーマン・キュウリ・マンゴー・キンカンなど様々な作物が取れる日本有数の農業地域だ。

そんな新富町に、アグリテックの現場をリードする農家さんがいる。

近年、多くの企業や自治体が注目するアグリテックに20年以上も前から取り組み、独自の方法で農業にITを取り入れてきた福山望さんだ。

20年以上も続くアグリテックへの挑戦

福山さんは、新富町のアグリテック農家のパイオニア的存在。ピーマンのハウス内にセンサやカメラを導入して、生育や土壌の状況を記録し、収量増などの成果をあげている。

父親の影響で中学生の頃、パソコンに触れ始めた。Windowsの発売前で、インターネットも普及していないという時代にあって、興味と好奇心でパソコンの使い方を独学した。

家業である農業の道に進み、自ら経営を始めようという23歳の頃、「農業にパソコンの技術を活かせないか」と考えるようになった。

それから、日々の価格や収量の変動を記録しようと地道にエクセルに入力し、手探りながら分析を始めていった。データをとることの大切さに自ら気づき、たった一人でいち早く実践してきた先見性に驚かされる。

アグリテックを誰でも実現できる時代

「アグリテックが進化してきたのは、ここ5年くらいのこと」と言う福山さん。ITの進化とともに、アグリテックは急速な発展を遂げてきた。

今は何でもインターネットにつながる時代になり、誰もがITを安価に取り入れられるようになりました。監視カメラなども安くて性能がいいものがどんどん出てきています。

そういうものを自分なりに組み合わせるだけでも、アグリテックになるんです。

最小限の投資で最大限の成果を生み出す

事務所内にあるパソコンでは、ハウス内の環境がリアルタイムで追跡され、温度、湿度、照度、二酸化炭素濃度などのデータが収集されている。これらのデータは、手持ちのスマートフォンでも手軽にチェックできる。

一からプログラムを組むとなると大変ですが、今はフリーのソフトやアプリがたくさんあります。必要なものをうまく組み合わせて、お金をかけずに自分が使いやすいようにつくり込んでいます。

福山さんはデータをとるだけでなく、それらの統合や分析も自ら行っている。データを読み解き、活用できる技術を持っていることも強みだ。“最小限の投資で最大限の成果” を生み出している。

地域の若手農家へノウハウを広げる

宮崎県新富町が旧観光協会を法人化して設立した地域商社「一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(略称:こゆ財団)」はアグリテックを推進し、豊富な知識と経験を持つ福山さんとの共同研究をスタート。

福山さんは、これまで独学でIT技術を取り入れ、試行錯誤を重ねながらアグリテックを進めてきたが、こゆ財団の協力を得たことで、町の農家と積極的に関わりながら、そのノウハウを若い世代に広げようとしている。

若手きゅうり農家の猪俣太一さんも、福山さんの手法を取り入れ、新たな挑戦を始めた一人だ。

若い人たちにはどんどん挑戦してもらいたい。早くから始めれば、それだけメリットは大きいと思います。興味があるなら、すぐにやってみることですね。

自分たちの世代が地域をよくしていく

町の農家を巻き込むことは、福山さんにとっても念願だった。

というのも、データをとる農家が増えれば、新富町全体のデータ量も増え、データの信頼度はアップする。それによって、これまで実現できなかった高度な分析も可能になるからだ。

「自分たちの世代は、新富町をよくしていく使命がある」と力強く語る福山さん。この取り組みが進めば、町の農家がもっと幸せになれる、いい循環が生まれていきそうだ。

これからAIが普及するとはいえ、何もかも機械で管理するというのも味気ない。農作物を買ってくれる方々の気持ちを考えながら、どこをどう機械に任せるのかをじっくりと選択していきたいですね。

好きが高じて、自己流のDIYでアグリテックに取り組んできた福山さんに、ようやく時代が追いついてきた。


転載元:こゆ財団 ブランドブック
原文執筆:中里 篤美
写真:Waki Hamatsu
編集:MACHI LOG 編集部

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