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21世紀の旅ガイド「ON THE TRIP」成瀬勇輝氏が語る、観光で地域の魅力を伝える3つのポイント

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観光庁が発表するデータによると、2017年に日本を訪れる訪日外国人の数は2800万人を超えると予想されており、ここ3年間は毎年400万人ペースで増加しているといいます。

日本政府は、東京オリンピック開催の年にあたる2020年に、訪日外国人の年間目標数を4000万人と定めており、現在のペースで伸びていけば達成する見込みとなっています。

東京や大阪など大都市圏が主だった観光先も、訪日客数が増えるに連れ、地方を訪れる回数が多くなる傾向があるなど、今後は地方にも外国人観光客数が増加した恩恵が広まるだろうという予測もあります。

そのために不可欠なのが、地域の魅力を伝え、豊かな観光体験を提供することでしょう。「音声ガイド」という切り口で、観光地の魅力を伝えることに挑戦しているサービスが「ON THE TRIP」です。

創業者の成瀬勇輝さんは、「モノからコトが重要視されるようになり、体験の価値の方に観光客の関心がシフトしている」と語ります。

より体験が重要になる21世紀の観光において、地域の魅力を発信するために必要なことを語りました。

世界を博物館化する観光ガイド「ON THE TRIP」とは?

image by on-the-trip.com

「ON THE TRIP」は、神社やお寺などの文化財や、各地の観光地、芸術祭のようなイベントの他、禅や寿司といった日本文化など、様々な旅先での場所や体験の理解を深める観光ガイドアプリです。

モバイルに特化し、現地でアプリ上でガイドを購入することで、すぐに利用できる手軽さと、英語をはじめ中国語や韓国語など、多言語に対応していることが特徴です。

立ち上げたのは、人気メディア「TABI-LAB」の共同創業者であり、これまでも旅に関するサービスを多数展開してきた起業家の成瀬勇輝さん。

立ち上げの背景には、自分自身の原体験があると言います。

カンボジアを旅したときに、こんな体験をしたんです。アンコールワットを2日間くらいかけてまわるんですけど、同じような仏像や建物ばかりだと思ったんです。しかし帰国して、アンコールワットに詳しい人が、あそこはかつて最大の王朝だったことやその歴史を語ってくれる中で、見え方が全く変わったんです。「その場」でそれが聞けていれば、その物語に触れていられれば、旅自体の体験が大きく変わったと考えたんです。

21世紀の観光において「物語」が重要だという成瀬さん。ガイドブックに載っているような「情報」ではなく、物語=ストーリーが体験を担っていると指摘します。

例えば美術館で、絵の背景にどんな物語があるのかを知ると、まったく違うことが見えてきたりします。それと同じように、五感を通してその場を体験しながら、物語を知り楽しんでいく。それがいま求められているのはと思っています。

21世紀の最大の産業「観光業」

講演は東京で開催されている「地域を変えるビジネス創造講座」の一環として行われた

観光業は、21世紀最大の産業になるとも言われています。世界的に、海外を旅する観光客数は年々増え続けており、2017年は約12億人に達するとされています。

2010年には10億人未満だったものが伸び続けており、2030年には、年間18億人になるという予測も立てられています。

各国、各地域でも海外旅行客をつかもうと、様々な取り組みが始まっています。

成瀬さんは、観光に求められるものが変わってきていると指摘します。

例えば美術館での音声ガイドの需要は近年更に高まっていて、そしてガイド自体もとてもリッチな内容になってきています。それは冒頭に述べた体験へのシフトと重なっていて、より豊かな体験をしたいというニーズが高まっているといえます。

インターネットインフラが整備され、SNSによる情報発信も頻繁になったことで、従来のように観光地の一極集中ではなく、より多様な選択肢の中から、観光地も選ばれるようになってきています。

これは、日本の各地域は、東京と競争して観光客を連れてくるのではなく、世界の地域と競争しながら、観光客を連れてくるような時代になったことを意味しています。

このような時代に、地域の魅力を発信するときに求められるポイントとはどのようなものなのでしょうか。

観光で地域の魅力を伝える3つのポイント

バスの中での会議の様子

image by on-the-trip.com

成瀬さんらは、ON THE TRIPのコンテンツを、自分たち自身が現地を訪れ、取材をするかたちで製作しています。取材は、実際に現地の方に話を聞き、そこから物語を紡ぎます。

1泊2日で訪れるような取材ではありません。期間は約2ヶ月。生活は、住居とオフィスを兼ねたバスで行われています。

バスも自分たち自身の手で改装しています。

「実際に旅をしながら、手触りや匂いのするコンテンツを生み出したいと思っています」

と成瀬さんは言います。コンテンツ作成のための取材、執筆、写真撮影、アプリ公開までの一連作業をバスで旅しながら実施し、見えてきた「地域の魅力を伝えるポイント」とは?

1. 各地域独自の光を見つける

「観光」はその通り、光を観ると書きます。各地域独自の光を見つけ、それにスポットライトを当てることが必要です。

そのときに大事なのは、「情報=ファクト」よりも、「物語=ストーリー」を重視することだと考えています。

それは実際に、インタビューをしながら、現地で話を聞きながらでしか出てこないようなものだと思っています。各地域で特化したコンテンツをもてるかどうかが非常に重要だと考えています。

2. 何を知りたいか分からない人に知りたいことを伝える

実は観光客の方々の多くは、「何を知りたいか知らない」という方が多いんです。

だからこそ、「知りたいことはこれですよ」と伝えて、利用していただく必要があるんです。そのときに、オフラインも重要なメディアだと思っていて、例えば神社の入り口にON THE TRIPの案内板を設置したり、オンラインのメディアなのですが、そういう入り口をどうするかが大事だと考えています。

3. 体験を豊かにするかを問い続ける

旅の最中に楽しみながら、旅自体の体験を豊かにすることが大事だと考えています。

その意味で、誰もに受け入れられるようなものばかりはいらないとも思っていて、100人に「キモい」と思われるようなものでも、1人にすごく刺さるようなコンテンツを作るほうがやりがいがあると考えています。

観光ガイドのその先へ

ON THE TRIPは、その名の通り、旅の途中でもあるといいます。それは音声ガイドという形式も同様だと言います。

今後、スマホというデバイスが、ウェアラブルデバイスの普及でなくなっていったり、かたちがかわっていくと思います。そのときに、どんな観光体験が提供できるのかを考え続けています。そして私たち自身が、その分野をリードできるような存在になれれば

と成瀬さんは、旅の未来を見つめ、考え続けています。

ON THE TRIPがつくろうとしている観光体験を考えると、発見と学びに満ちた豊かな旅の体験を提供する余地はまだまだあることを示しています。

それは同時に、地域の魅力の伝え方の余地が残されていることを示しているといえるでしょう。

地域にはまだまだ発見されていない独自の光があり、誰かに伝えられることをまっているのです。

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