地方で暮らすとキーワード「弱いつながり」
いよいよ佐々木俊尚さんの講演です。
佐々木俊尚さんは地方移住で大事にすべき考え方があるとおっしゃいました。
それは「ウィークタイズ理論」
訳すると「弱いつながり」ということになります。
ウィークタイズとは例えば、趣味の仲間であったり、ボランティアのつながりであったり、近所の人のつながりであったり、少し弱めのつながりも含まれます。
SNSでのソーシャルなつながりもそのうちの1つです。
都会にいて地方移住で考えるのは、
のどかな田園風景であったり、棚田であったりするのだが、存外田舎のネットワークとは息苦しいもの。
田舎暮らしはそうではなくて、外の世界ともつながりながら、田舎のコミュニティを作る「開かれた共同体感覚」を持つことが大事。
実際にウィークタイズ理論を論じたハーバード大教授のマーク・ グラノベッターの実験からも会社や親戚などの強いつながりよりも、ウィークタイズなつながりの方が、転職活動などに有利に働いてくれると実験結果が出ている。
外部と入れ替え可能な自由な存在になる事が大事と話していた。
「地域で稼ぐ」の大事な視点
トークセッションの中で、「地方で稼ぐにはどんな視点が大事かの話になった。
移住と仕事は、必ずくっついてくるものだが、佐々木さんからは
「移住していきなり何か興すのではなく、1年くらいいろいろやってみる。
昔は百姓と言われていたが、百の姓ではなく、100個の仕事ということである。
草刈りしたり、田植えをしたり、馬の世話をしたり。そうやって、現代に置き換えて色々な所から収入を得ることが大事。30万儲けるのに、3万円の仕事を10個もてば30万円稼げますよね。」
だれもシャープが、この日が来るなんて思っても居なかったのだから1つの会社で1つの仕事を決める方が、よっぽど難しいし危ないとも言える。
セーフティネットが必要。
終身雇用の考え方は時代遅れと叫ばれている中で、未だに1つの会社で完結しようとする考え方はそのままあるのが現状です。
そういう考え方を変える、きっかけにも地方移住はなるのかもしれません。