秋田が全国1位、高学力の秘訣

shutterstock_177957566

平成27年度 全国学力・学習状況調査が行われ、小中学校の全10科目中6科目において、秋田県の平均正答率が全国1位。それ以外の4科目についても2位または3位という高い数値。スゴい。
□参考資料:平成27年度 全国学力・学習状況調査 報告書 調査結果資料:国立教育政策研究所

2007年度以降、全国トップクラスの高い学力を示し続ける秋田県。この件について、河北新報に記事が掲載されていました。

秋田の小中学校、高学力の秘訣

記事の中で、秋田大学教育文化学部の阿部昇教授が、秋田の小中学校の高学力について答えてくれています。
□出典:<秋田高学力>「探究型」授業 考える力育む | 河北新報

子供が自分で考える授業

shutterstock_126554540

秋田の教員は課題を設定して子どもに考えさせる『探究型』の授業が上手。議論をコーディネートし、散漫な話にせず、最後の振り返りで意義付けをして、フィードバックする。活用をみる学力テストB問題の成績の良さにもつながる

秋田の小中学校では、単純に覚えたり、教えられて問題を解くという授業だけではなく、自ら考える授業によって子供たちが成長しているようです。

私が小学校だった頃(20年前)ですら、そのような授業が積極的に採用されていたように思います。記憶にある課題は、算数の授業で、「台形の面積は、どうやったら分かるか?」というものです。

公式を教わって面積を計算するのではなく、今まで学んだ知識(長方形の面積の計算法)をもとに、台形の紙を切ったり貼ったりしながら、自分たちの力で面積を計算する方法を導き出すというものです。そして、最後に先生が公式を示します。

これにより、子供たちは単純に公式を覚えるのではなく、自分たちの力で解決し、公式を理解するわけです。

□こんな課外授業もあります:
なべっこ遠足は、秋田だけ!小学校の一大行事は、スゴい教育プログラム

教師・子供・地域の繋がり

shutterstock_177959123

成績が振るわない原因はまちまち。家庭事情や指導力不足などもあるだろうが、秋田は教師、子ども双方がうまくいっている。地域共同体も残っている。家庭も地域も学校や先生を大事にする価値観を共有しており、勉強しようという雰囲気がある。それが崩れると、教師の努力だけでは限界がある

教師と子供の関係性は、確かに比較的良いと感じます。

その一例として、以前ご紹介した「厄払い後に同窓会」を行うという慣習が秋田県にはありますが、この時も担任の先生を宴の席にご招待します。ちなみに、成人式後も同窓会を行うのですが、その時も担任の先生をご招待します。

また、マンションが集中する都市部よりも、戸建てが隣接する地方の方が、近所・地域の関係性は深い様に感じます。秋田県は、国指定の重要無形民俗文化財が17件と全国最多。地域の繋がりが無ければ、このような文化の伝承は難しいでしょう。

最近の親は、結構大変

通塾率は、ことしのデータで小6は22.8%、中3が30.9%と全国平均の半分以下。その分、子どもたちが自ら課題を設定して復習や予習をする家庭学習に力を入れている。そもそも秋田市以外では塾が少なく、経済的にも通わせられる家庭ばかりではない

友人の話を聞くと、最近の親はなかなか大変。全国的な動きのようですが、宿題の答え合わせを親が自宅で行うそうです。秋田の高学力は、親御さんの協力があってこそ成り立っているのかもしれませんね。

最後に:子供たちが帰ってくる地域に

このような優秀な子供たちの多くが、進学や就職を機に県外へ出ていってしまいます。しかし、それは必ずしもマイナスではないでしょう。県外へ出て行くことで、良い経験を得て、成長することもあります。

問題は、その後です。出ていったままなのか、故郷へ帰ってくるのか、あるいは、遠隔からでも故郷に貢献するのか。様々な選択肢があると思います。

もちろん、その選択は個々の自由です。しかし、故郷に残る者たちには、子供たちが暮らしたい・帰ってきたいと思える地域にし続ける責任があると考えています。その実現のため、ローカルメディアを通して、地域の魅力を伝え続けていきます。

関連記事一覧