伝統文化を次世代へー能楽師になろうと思った理由

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「能」「狂言」「歌舞伎」…と聞いて、あなたは違いがパッと思い浮かびますか?その中でも「お能」を観たことがある、という人は少ないでしょう。
「敷居が高い」「よくわからない」という人のために、『謡サロン』などお能を身近に感じられるイベントを積極的に開催している34歳の能楽師、武田宗典さんの若き挑戦をインタビューしました。

能楽師になろうと思った理由

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親戚一同が能楽師で、稽古場も実家の近くの新宿にあるような環境で育ちました。

でも学生時代はお能だけでなく、ミュージカルや演劇など幅広く興味をもっていました。

しかし大学生のときに将来の道を考え、やっぱり「能楽師になろう」って決めたのは、お能が一番深い芸だと思ったからなんです。たとえば役柄で「老女」を演じるものがあるのですが、これはやっぱり歳を重ねないとできない。

経験だけでなく、声も体も老いないと“様”にならないんですよね。このようにお能という芸能は一生修練していくものだし、熟練した芸をもつ役者なら一生第一線で活躍できるんです。そういう魅力的な仕事は他にないと思い、能楽師になろうと決めました。

お能の魅力は、観る人の想像次第で変わる事

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お能の魅力は「観る人の想像次第で変わる」ということでしょうか。お能はいきなり場面が変わったり、ストーリーが省略されているものが多々あります。

だからお能を観てもわからないと思ってしまう人が多いでしょう。
でもだからこそ観る人の想像で補ってもらう必要があるんです。
難しく考えず、感じるままに想像しながら観てもらえればOKなんですよ。

といってもお能というのはやはりまだまだ“敷居が高い”というイメージがありますよね。どこでやっているのかわからないし、事前にチケットを買うのか急に観にいっていいのかわからない。どういうマナーがあるのかもわからず、どういう服装でいっていいのかもわからない。

それにお能は歌舞伎のように動きも派手ではないし謡もわかりにくい。

このような状況のお能に対して、5000円くらいのお金を出して観ようとはなかなか思わないですよね。映画を観にいくようにお能を観にいくという世界観を作るには、壁がまだまだたくさんあります。

これらの状況を打破するには、お能を身近に感じてもらう必要があります。
どうやってお能を日常的にするのか?という点についてはとても悩みました。
そこで1000円くらいの参加費で初心者でも気軽に参加できる『謡サロン』というのを開催しています。

お能をもっと身近にする挑戦

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「謡サロン」ではお能の謡の訳を解説したうえで、実際の演目の一部をご覧いただいたり、舞台で使われる衣装や面をお見せしたりします。そして最後にはお能の謡を一緒にみんなでうたってみる参加型のサロンとなっています。興味はあるけどいきなり舞台を観にいくのはな…という人は、ぜひまずこの謡サロンに参加していただければと思います。

また新しい試みとして動画を制作してみました。
こういうものをきっかけにお能がもっと広まればと思います。

ぼくは34歳ですが、お能の世界ではまだまだ若い方なんです。

それで同じような若い世代の方にももっとお能を知ってもらうため、同年代の1977年生まれの能楽師と共に『七拾七年会』というものも開催しています。
このようなさまざまな活動により能楽界をますます活性化させ、少しでも多くの方に、日本の伝統芸能であるお能を知ってもらいたいと考えています。

あなたもぜひお能を観てみませんか?

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■武田宗典HPはコチラ
http://www.takedamunenori.com

■謡サロンの情報はコチラ
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=utaisalon
お問い合わせはコチラから
utaisalon あっとまーく gmail.com

■能のお稽古は、東京、新宿、和歌山、福岡にて開催。
お問い合わせはコチラから
takedamunenori あっとまーく gmail.com

(写真撮影協力:前島吉裕)

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