茨城県が地域経済を動かす起業家育成に本格的に取り組みます。
舞台となるのは、6市2郡で構成される県北部。「けんぽく」と呼ばれる地域です。
資源を活かした地域ビジネス創出に向けて、官民の連携がスタートします。
地域ビジネスの作り方を学ぶ講座
茨城県の取り組みのスタートを記念し、東京霞が関で、プレイベントが開催されました。
テーマは、「地域ビジネスの作り方」。
まず講演を行ったのは、全国で起業家育成に取り組む地域プロデューサーの斎藤潤一さんです。
「早くたくさん失敗することが、成功への方法」と断言します。
まずやってみる。その結果を検証し、改善し続けることが大事です。いきなりホームランを狙ってもうまくいきません。ビジネスの方法論で戦略的に進めることが重要です。
数多くの地域ビジネスを生み出すエッセンスを伝えます。
NTTドコモ・ベンチャーズの起業支援は「協創」
ゲストとして登壇したのが、NTTドコモ・ベンチャーズの大前浩司さんです。
「ドコモの起業家支援は、普通の取り組みとは少し違います」と、その変遷を交えて語ります。
ドコモ・イノベーションビレッジとして取り組んでいるのが、ドコモの起業家支援です。
ドコモやNTTグループが持っている持っている資源をかけ合わせ、パートナーシップのもとで、イノベーションを創発することを目指しています。
お金だけでなく、大企業と創業間もないベンチャー企業が連携し、飛躍的に成長を遂げるケースもあるといい、大きなビジョンのもとで行われる起業家育成の必要性が伝えられます。
起業しやすい環境とは?
イベント後半では、茨城県で実際に活動するお二人を加えてのパネルディスカッションです。
県北で地場の企業と若者をつなぎ、インターンシップ事業を展開する若松佑樹さん。
大企業に務める傍ら、ヒタチモン大学という地域コミュニティを主催する菅原広豊さん。
テーマは、「起業しやすい環境とは?」それぞれの立場から意見が発されました。
地域づくりは「仲間づくり」
口火を切ったのは、菅原さんの「孤独感がある」というキーワードです。
地域で活動していると、どうしてもひとりになりがち。孤独を感じます
それに対して斎藤さんは「仲間づくり」の重要性を指摘します。
必ずチームを作ることを行っています。3人集まれば強いチームになります。
逆にいえば、3人も集められないなら、ファンづくりもできないでしょう
「まずやってみる」から始めてみる
地域ビジネスをつくるためには、「まずやってみること」が大事だという指摘も。
大前さんは自身の経験を踏まえ、ビジネス作りに必要なことを語ります。
思いつきをビジネスにするにはニーズがあるかどうかが大事。目の前の人の話を徹底的に聞いて、ひとりの課題を解決できるものが、実は大きく広がったりします。
それを受けて若松さんも
色々な人と話して、地域の課題をまずは吸収していくことが大事。そこから誰かの課題を解決していくということが必要なアプローチだと思います
と、地域ビジネスのつくり方を語ります。
総額800万円の賞金も!超実践型講座スタート予定
茨城県の県北地域ビジネス創出支援事業の本格稼働は、9月を目標に準備が進められています。
座学とワークショップにより構成される地域ビジネスの講座や、地域資源を活かしたビジネスプランコンテストなど、実践的な内容となる予定です。
9月まで毎月プレイベントを開催する予定となっており、最新情報も伝えられる場となっています。
イベント開催情報は、茨城県北ビジネス創出支援プロジェクトの公式Facebookページにて発表されます。
県北の盛り上がりを肌で感じ、地域ビジネスに取り組むチャンス。お気軽に参加してみてはいかがでしょうか。