四国北西部に位置する愛媛県。約138万人が暮らす愛媛県。
「ナニコレ珍百景」で愛南町に「ふなっしー語」を話す集落があるとして話題になっていました。
愛媛県には、「とりのこ」「かまん」「むつこい」などユニークな方言がたくさんあります。なかでも、ある言い回しが曖昧すぎて判断できないと注目されています。
その時の状況で判断。「買わんけん」に込められた二つの意味。
四国の方言は、四国山脈を境にして大きく2つに分けられます。北四国地方はやわらかく女性的。南四国地方は男性的。地域によって少し違いはありますが、語尾につける「けん」は、四国のどの地方でも年齢に関係なく使われています。
愛媛県のスーパーマーケットやショッピングセンターなどで買い物をしていると、「買わんけん」というフレーズをよく耳にします。この「買わんけん」には2つの意味があります。
買わんけん=購入をおすすめするわ。
A「今日は特売で鯛が安いね。」
B「買わんけん。」
相手が購入を迷っている場合や、お買い得商品など、相手に購入をすすめる場合に使われる「買わんけん」買おうよ~という気軽な意味で一般的によく使われる言い回しです。
買わんけん=私は絶対に買わないから。
A「おめでとうございます!高額商品、当選です。こちらの商品を1万円でお買い上げいただきますと、高額商品を差しあげます。いかがでしょうか?」
B「そんなの当選とは言わんけん。私は買わんけん。」
一方、こちらの「買わんけん。」は、「絶対に買いません。」という否定の意味で使います。こちらも私は買わないよ。というニュアンスでよく使われる表現です。
言葉は同じですが、微妙なイントネーションの強弱で使い分けます。ほかの地方の人が聞くとどちらかわからず混乱することもあるようです。
「とりのこ」「かまん」「むつこい」の意味わかりますか?
学校などで使う「模造紙」のことを「とりのこ」または「とりのこ用紙」と言います。香川県や沖縄県のほか他の地方でも「とりのこ用紙」と呼ぶようです。模造紙が越前和紙の「鳥の子紙」似せて作られたため、「鳥の子紙」と呼ばれるようになったとされています。「かまん」は「いいよ。問題ないよ。」という意味。「むつこい」は「脂っこい。味が濃い。」という意味です。
「とりのこ用紙にまとめてください。」「かまんよ~。手伝うけん。」「このラーメン、むつこい」というように使います。探せばまだまだある愛媛弁。愛媛出身のみなさん、ほかの地域で通じなかった、赤っ恥をかいた経験はありませんか?