若者ことばやSNS上のみで使う言葉など、新しい言葉の出現はその発想に驚かされることもしばしば。日本語の歴史を見ても、新しい言葉が出きて消えていくのはごく自然なことのようです。室町時代に出現し、今でも使われている“女房言葉”をまとめてみました。
1.「お」をつけて丁寧な言葉に
女房言葉や宮中で働く女性たちが使い始めたのが女房言葉で、上品に遠回しに表現した隠語の意味合いがあったそうです。後に武家や町人一般へと広まり現代に伝わっています。丁寧語として「お」をつけた言葉が数多く残っています。
<食べ物編>
おでん、おから、おこわ、おじや、おにぎり、おはぎ、おかか、おひや(お冷や)、おかず
<体編>
おつむ、おなか
<その他編>
おまる(便器)、おなら、おいしい
“おいしい”はもともと“美しい(いしい)”と言われていたそうで、それに「お」がついて“おいしい”になったようです。女中達の言葉なので食事関係多いですね!
2.「もじ」をつけて遠回しな表現に
しゃもじ・・・杓子(しゃくし)に「もじ」をつけた
ひもじい・・・ひだるし(空腹を意味する言葉)の「ひ」だけとって「もじ」をつけた
ひもじいを遠回しな表現にするのは分かりますが、しゃもじはなんでなんでしょ...???他にも今は使われていませんがニラやネギなどの食材も「もじ」をつけて表現していたようです。
3.漢字変換したらすごいやつ
御御御付け・・・これぱっと見???となりますが、“おみおつけ”です。現代ではみそ汁や汁物をさしているようですが、みそ汁と御御御付けは違うものという説もあるようです。
今は使う人があまりいないかもしれませんが、「ほの字」(恋している)というのも女房言葉のようです!日本語は漢字とひらがな、カタカナを駆使したすごい言語です。グローバル化の中で、外国語の習得にばかり目がいきがちですが、日本人として日本語を愛し、日本語を話すことを誇りに思えるといいですね。