千葉県香取郡に徹底した昔ながらの自然の酒造りをされているすごい蔵元「寺田本家」があります。
こだわりの一つがお米。
冬期湛水不耕起栽培で採れた完全無農薬のお米だけを使います。
水は利根川水系の湧水を使用しています。
お米の洗い場と蒸し場
まずそのお米を蒸して「蒸米」を作ります。
通常の酒蔵では絶対に入れない麹室
蒸し終わったお米は丁寧に麹菌を植え付け、麹を作ります。
お布団に包まれているのは麹になる前の「蒸米」です。
徹底した温度管理で、麹菌が働きやすい環境を作っています。
麹が完成。
このまま食べても甘みがあって美味しいです。
いよいよ「酒母」づくり
一方、「蒸米」に酵母菌と水を加えて、「酒母」をつくります。
酒母も徹底した温度管理で最適な物をつくっていきます。
これが、最終形。酵母が働いて、ブツブツふくれあがっています。
さいごに「もろみ」づくり
そして麹と酒母、蒸米、水から、最後に「もろみ」をつくっていきます。
酵母菌が発酵してアルコールをつくっていきます。
発酵最盛期の「もろみ」はビックリするくらい盛り上がっています。
このもろみを搾ってお酒と酒粕ができるのです。
このように、お酒は2種類「麹菌」と「酵母菌」をはじめ、たくさんの微生物の菌によって発酵されます。
良いお酒を作るためには、生き物である微生物が楽しく働いてくれないとダメなので、蔵人たちは「酒屋唄」という楽しい歌を歌ってお酒を作ります。
菌も生き物なので、楽しい気持ちでお米をつくらないと、おいしいお酒ができないのでしょう。
麹室にはたくさんの微生物が充満していて、とても良い気を感じました。
たくさんの菌がある発酵場では、悪い菌は繁殖しないようです。
自分のお腹の中に良い発酵場を作ることによって、病気やストレスに強い身体になるようです。
「食」という字は「人に良い」と書きます。
そして「生きる」という漢字は、「人」と「土」を組み合わせた漢字です。
「身土不ニ」を大切に身体の腸内環境の整え、どんどん発酵した身体をつくっていきたいですね。