美味しい魚と美しい珊瑚の島
島の周囲には、釣りファンにとって有名なポイントが点在し、最近ではダイビングスポットとしても人気が出てきました。この島には、漁師さんや漁業を支える人たちがたくさんいます。
しかし、この地域でも、漁業の担い手不足・高齢化が進んでおり、島民は大きな危機感を抱いています。今、島の漁業に携わる若者・後継者を中心に、島の活性化を目指した取り組みが様々な形で行われています。
宮崎の離島・島浦島(島野浦)

島の高齢化や漁業の担い手不足という現状を受け、20~40代前半の漁業や養殖業の後継者世代が後継者世代が動き出しました。「島浦町漁業後継者部」というグループを作って漁業を強化。移動販売・イベントなどを通じて、島の魅力を発信しています。



島浦の若手後継者たち
全国が注目する、豊かな漁場。未来へつなぐ挑戦

島野浦の若手漁師で組織されている島浦町漁業後継者部のメンバーの1人で、島のことを積極的に発信しています。
「うちの島にはこんな魅力があって、人もたくさん訪れていてすごい島なんです。」と、島出身者が、誇りをもって語れる未来を目指されています。
環境の良さを活かし、徹底的にこだわった養殖真鯛

鯛にこだわり、餌にこだわり、網にこだわり、美味い真鯛を生産し続け、大手回転寿司チェーンでも採用される品質の高さを実現しています。
島浦の美味しい魚
新鮮な魚介と発展した加工業

まき網漁でキビナゴ・ウルメ・カタクチイワシ・サバなどが水揚げされ、その新鮮な魚の多くは、丸干し・いりこ(煮干し)・すり身・佃煮などに工場で加工されて、全国へと届けられます。
その品質が高く評価され、都内に多数店舗を持つ大手居酒屋チェーンの食材としても採用され、多くの人に食べられています。
秋の風物詩「キビナゴの一夜干し」

キビナゴのような小さい魚は、加工までの鮮度がとても重要と言われています。銀色に輝く帯と透き通るような身が、その鮮度を示しています。水揚げされた新鮮なキビナゴは、その日のうちに丸干しされます。
徹底された塩分管理、そして、キビナゴの大きさや太さに加え、その日の気温や湿度によって干し具合も変えるというこだわり。その職人技が、島浦のキビナゴが美味しいと評価される理由です。
郷土料理「たたっこ」と「あげみ」
「たたっこ」
アジなどの魚を粘りがでるまでたたき、玉ねぎ・生姜・味噌などとよく混ぜて作るナメロウの一種です。
このまま生で食べても良いですが、薄く伸ばしてフライパンで焼いて食べても美味しいです。
「あげみ」
島の漁師が水揚げした大物や状態の良いものを市場へ出し、残った雑魚を家庭で利用しようと、朝どれの魚を小骨ごとすりつぶして味付けしたものが「すりみ」。
それを低音で火を通したものが「あげみ」と呼ばれます。最近、人気のお土産にもなっています。
島浦の漁師文化
受け継がれる、島野浦神社秋祭り

近年は、若手の漁師グループがクラウドファンディングに成功したり、有名なテレビ番組の取材が入ったりするなど、何かと注目を浴びている島です。
島野浦神社秋祭りは、11月の月夜にあわせ「よどん晩(前夜祭)」と「本祭り」の2日間に渡って行われる祭り。2017年、伝統の「喧嘩神輿」が3年ぶりに復活しました。



島浦の若手後継者のチャレンジ
「島浦バル」レストランでイベント開催

2018年3月1日、宮崎市内のレストランと連携して、島の新鮮な魚介を活かしたフルコースを食べ、島の漁師たちと語れるイベントを開催しました。
50名分の予約が完売。島の漁師の皆さんをお呼びし、みんなで楽しく語り合いながら、新鮮な島浦の魚介を使ったフルコースディナーを味わいました。



「しまたび」漁師文化を体験するツアー開催

養殖場での餌やり体験、釣った魚をその場で血抜きする作業など、普段できない漁師体験に参加者は大興奮。
お昼は、その場でさばいた島の美味しい魚や焼いた新鮮な魚介を食べながら、参加者と漁師が交流を深めました。



島浦へのアクセス
延岡駅バス停より「宮野浦方面行き」に乗車、「浦城港」で下車。
※約30分・運賃は620円(片道)
【浦城 ⇆ 島浦】
□高速艇:10分(大人1名 450円)
□フェリー:20分(大人1名 400円)
※海上タクシーもあります